中国語を繁体字で勉強したい18

中国語を繫体字で勉強したいパート18 中国語

繁体字で中国語を勉強したいと思ったことはありませんでしょうか。

台湾や香港に行く用事があってある程度勉強をしたいと思ってもあまりテキストはありません。簡体字ならあるけど、わざわざ繁体字に直すのが面倒。

そういった悩みを解決すべく私のオリジナルで繁体字のテキストをつくろうと思います!

と言ってもさすがに無理があるので、いくつかのテキストを参考にそれを簡体字から繁体字に直します。

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では頑張って勉強していきましょう!

18.兼語文と使役表現

人に何かを「させる、やらせる」という「使役表現」は、中国語では「兼語文」(”兼語句jiān yǔjù”)で表します。この場合、使役動詞の”叫jiào” “讓ràng” “使shǐ”が用いられますが、これらの用法上の違いに注意しましょう。

94.兼語文と使役表現~肯定文

兼語文は動詞述語文の一種です。述語が二つの動詞句から構成され、前の動詞の目的語が同時に後の動詞の主語を兼ねている語を「兼語」といい、この文のことを「兼語文」と言います。

「兼語文」の代表的な構文は「使役文」です。主語の後に使役動詞を置き、そのあとに「使役の対象者」と「使役の対象者にさせる行為」を表す語を並べます。文型は次の通りです。

【基本文型】肯定文:「ーに~させます。」

主語 + 叫jiào/讓ràng/使shǐ + 目的語〔主語〕+ 動詞 + 他の要素

哥哥叫我查地圖了。Gēge jiào wǒ chá dìtúle.(兄は私に地図を調べさせました。)

讓您久等了,真對不起。Ràng nín jiǔ děngle, zhēn duìbuqǐ.(お待たせして、本当にすみませんでした。)

這件事使他高興。Zhè jiàn shì shǐ tā gāoxìng.(このことは彼を喜ばせました。)

“使shǐ”は「~せる、~させる」という使役専用の語ですが、”叫jiào” “讓ràng”は使役の用途だけでなく、「~れる、~られる」という受け身の意味でも用いられますので、気をつけましょう。

95.兼語文の否定形

兼語文の否定形は”不bù” “沒(有)méi (yǒu)”を使役動詞の前に置きます。

老師不讓我們喝啤酒。Lǎoshī bú ràng wǒmen hē píjiǔ.(先生は私たちにビールを飲ませてくれません。)

96.兼語文の疑問文

助詞の”嗎ma”を肯定文に付けると疑問文になります。またそのほかに、兼語文の前に置かれる動詞の肯定・否定を並べて、反復疑問文を作ります。

張老師叫你們寫作業嗎?Zhāng lǎoshī jiào nǐmen xiě zuòyè ma?(張先生はあなたたちに宿題をさせますか。)

ほかに、”大家讓她唱什麼?Dàjiā ràng tā chàng shénme?”(みんなは彼女に何を歌うようにいったのですか。)というように、疑問代名詞を使った疑問代名詞があります。

97.兼語文~”叫jiào” “讓ràng” “使shǐ”の用法上の注意

もともと”叫jiào”は「命じる」、”讓ràng”は「譲る」という意味なので、”讓ràng”の方が「その人のやるのに任せる」という柔らかい表現となります。”使shǐ”は慣用的な表現によく用いられます。

虛心使人進步,驕傲使人落后。Xūxīn shǐ rén jìnbù, jiāo’ào shǐ rén luòhòu.(謙虚さは人を向上させ、傲慢は人と退歩させる。

“使shǐ”のあとによく使われる語は”感動gǎndòng” “高興gāoxìng” “滿意mǎnyì”など、心の動きを表す動詞や形容詞です。それらの前に”很hěn” “非常fēicháng” “十分shífēn”などの副詞を加えることもできます。

今天的菜使我們十分滿意。Jīntiān de cài shǐ wǒmen shífēn mǎnyì.(今日の料理は私たちを満足させました。)

“使shǐ”は”叫jiào” “讓ràng”と同様、「~させる」という意味になりますが、この場合、直接の動作・行為を示すのではなく、「喜ばせる」「満足させる」という意を表す語と結びついて使用されます。

98.”請qǐng”を用いる兼語文

“請qǐng”も兼語の前に置けば、「兼語文」になります。この場合の”請qǐng”は、英語のpleaseにあたる用法(例えば、請喝茶吧。Qǐng hē chá ba.)ではなく、「ー〔人〕に~してもらう、~していただく」という依頼の意味を表します。

我請他到我家來玩。Wǒ qǐng tā dào wǒjiā lái wán.(私は彼に私の家に遊びに来るように招待しました。)

99.”有yǒu”を用いる兼語文

使役動詞以外に”有yǒu”で構成される「兼語文」もあります。この種の文は主語がなく、動詞”有yǒu”で始まり、”有yǒu”の目的語が同時に動詞の主語となっています。また”有yǒu”は、兼語が表す人・事物が不特定であることを表します。

有人來了。Yǒurén láile.(誰か来ました。)

100.”命令mìnglìng”を用いる兼語文

「ー〔人〕に命令して~させる」という表現で、”命令mìnglìng“を用いる兼語文も使役表現です。動詞”命令mìnglìng”のほかに、この種の兼語文に使われる動詞には”要求yāoqiú“(求めて~させる)、”勸quàn“(勧めて~せる、~させる)、”派pài“(派遣して行かせる)などもあり、広い意味での使役表現です。

部長命令我們出差去。Bù cháng mìnglìng wǒmen chūchāi qù.(部長は私たちに出張に行くことを命じます〔した〕。)

今日はここまでです。お疲れ様でした!

参考文献

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