中国語を繫体字で勉強したい4

中国語を繫体字で勉強したいパート4 中国語
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繁体字で中国語を勉強したいと思ったことはありませんでしょうか。

台湾や香港に行く用事があってある程度勉強をしたいと思ってもあまりテキストはありません。簡体字ならあるけど、わざわざ繁体字に直すのが面倒。

そういった悩みを解決すべく私のオリジナルで繁体字のテキストをつくろうと思います!

と言ってもさすがに無理があるので、いくつかのテキストを参考にそれを簡体字から繁体字に直します。

シリーズ一覧はこちら

では頑張って勉強していきましょう!

4.名詞述語文、数と時間に関する表現、量詞

今回は、「名詞述語文」(”是shì”を伴わない文)について解説します。また、「数に関連する表現」「時間表現」「量詞」について解説します。

21.”是shì”を伴わない名詞述語文

主語の次に直接、名詞・名詞フレーズあるいは数量詞が述語となる文のことを「名詞述語文」と言います。この文型は、出身・年齢・職業・天候・価格・時間(年月日、曜日、時刻)などを表す場合に限られており、通常「~です」にあたる動詞の”是shì”は省略されます。

主語+述語〔名詞・名詞フレーズ〕

主語+述語〔数量詞〕

老師台灣人。Lǎoshī táiwān rén.(先生は台湾の出身です。)

明天晴天。Míngtiān qíngtiān.(明日は晴れです。)

今天三月三號。Jīntiān sān yuè sān hào.(今日は3月3日です。)

明天星期日。Míngtiān xīngqírì.(明日は日曜日です。)

現在幾點?Xiànzài jǐ diǎn?(今何時ですか。)

今天幾號?Jīntiān jǐ hào?(今日は何日ですか。)

昨天星期幾?Zuótiān xīngqí jǐ?(昨日は何曜日ですか。)

您多大年紀?Nín duōdà niánjì?(お年はおいくつですか。)

你的生日幾年幾號?Nǐ de shēngrì jǐ nián jǐ hào?(あなたの誕生日は何月何日ですか。)

22.”是shì”を伴わない名詞述語文~否定文

否定文にするときには”不是bùshì~”とし、”是shì”が必ず必要です。

老師不是東京人。Lǎoshī bùshì dōngjīng rén.(先生は東京の出身ではありません。)

23.”幾jǐ”と”多少duōshao”

“幾jǐ”(いくつ、いくら、何)と”多少duōshao”(いくつ、どれくらい)は疑問代名詞ですが、その用法には区別があります。質問の受け答えが1から10までの数を予想して尋ねる場合には”幾jǐ”を使い、”多少duōshao”は10以上あるいは数的に制限なく、どのくらいか予想できないときに使われます。

這是幾?Zhè shì jǐ?(これはいくつですか?)

また、”多少duōshao”を用いる場合は、後に量詞を入れても入れなくても構いませんが、“幾jǐ”の場合は必ず量詞が必要です。

你有多少日本雜志?Nǐ yǒu duōshǎo rìběn zázhì?(あなたは日本の雑誌をどのくらい持っていますか。)

24.数の数え方

零líng 一yī 二èr 三sān 四sì 五wǔ 六liù 七qī 八bā 九jiǔ 十shí

十一shíyī 十二shí’èr 二十èrshí 二十一èrshiyī

一百yìbǎi 二百èrbǎi

一千yìqiān 兩千liǎngqiān(2,000) 一萬yìwàn(1万) 兩萬/二萬liǎngwàn/èrwàn(2万)

三十萬sānshíwàn(30万) 四十萬sìshíwàn(40万) 五千萬(5千万) 六億/六萬萬liùyì/liùwànwàn

一百一yìbǎiyī(110) 七千五qīqiānwǔ(7,500) 四萬五sìwànwǔ(45,000)

一百零一yìbǎilíngyī(101) 一千零一yìqiānlíngyī(1,001) 四萬零五sìwànlíngwǔ(40,005)

零から九十九の数え方は日本語と同じです。

百、千、万、億の単位の前には必ず”一yī”を付け加えます。(一百、一千、一萬(10,000)、一億)

“二èr”は、千、万の単位の前で”兩liǎng”がよく用いられます。(”二èr”のままでも構いませんが、あまり使う人は見ないです。)

“十shí”が”二十一”のように中間に位置する場合は、第2声で発音せず、軽く発音(軽声)します。

“十shí”は二桁以上の数の中で”一十yìshí”と言います。たとえば、「130」は”一百三十yìbǎisānshí”と言います。略して”一百三yìbǎisān”とも言います。場面によって使い分けます。お店ではよく省略された方が使われる傾向にあります。

二桁以上の数にゼロがあれば、それを読まなければなりません。たとえば、「106」は”一百零六yìbǎilíngliù”と読みます。間にゼロがいくつ続いても”零”は一つです。

ルームナンバー、電話番号などは位をつけずにそのまま読みます。たとえば”二二一èr’èryī”です。

“一”は”七”との混同を避けるため、部屋番号、電話番号など、3桁以上の数字は”ㄠyāo”ということも多いです。

マイナスは”負fù”、プラスは”正zhèng”と言います。”負一fùyī”(-1)”正三zhèngsān”(+3)

a,o,eで始まる音節が他の音節の後に続くときには、音節の切れ目をはっきり示すために隔音符号” ‘ “で区切ります。

声調について

ここで”一”がたくさん出てきたのでご紹介します。

どの漢字にも外国人が学習しやすいようにピンインというものが割り振られています。(本シリーズパート0でも簡単に説明しています。)母音の上に記号がたまについていますが、それが声調を表しています。

声調というのは4つあり、四声とも呼ばれます。第一声はā、第二声はá、第三声はǎ、第四声はàです。発音するイメージも上についている記号と同じです。動画で見ると分かりやすいので、「中国語 四声」と検索してみてください。

ピンインは必ずどの漢字にも一つですが、後ろに続く言葉によって変わる言葉もあります。その代表例が”一”と”不”です。

後ろが第一、二、三声であれば第四声ですが、後ろが第四声であったときのみ第二声に変わります。

それに第三声と第三声が繋がったら前の音は第二声に変化します。

変な感じですよね。これは言語なので仕方ないです。覚えましょう。

25.数を使った言い方

値段の表現の仕方は、話し言葉と書き言葉とでは違います。人民元の単位、”塊kuài””毛máo””分fēn”は話し言葉で使われ、書き言葉ではそれぞれ”元yuán””角jiǎo””分fēn”となります。また、”分”はよく省略されます。

四塊五毛二(分)sì kuài wǔmáo èr (fēn)

そのほかの「数の言い方」、代表的な「度量衡どりょうこう」などについてもチェックしておきましょう。

第一、第二、第三、、、dìyī, dìèr, dìsān,,,(1番目、2番目、3番目)

九十九點九九jiǔshíjiǔ diǎn jiǔjiǔ(99.99)

二分之一èr fēn zhī yī(二分の一)

百分之七十bǎi fēn zhī qīshí(70%)

五十公斤wǔshígōngjīn(50kg) 一斤yìjīn(1斤=0.5kg=500g)

一公里yìgōnglǐ(1キロメートル)

一米yìmǐ/一公尺yìgōngchǐ(1メートル)

一厘米yìlímǐ/一公分yìgōngfēn(1センチメートル)

一毫米yìháomǐ(1ミリメートル)

一公頃yìgōngqīng(1ヘクタール) 一公畝yìgōngmǔ(1アール)

一平方公里yìpíngfānggōnglǐ(1平方キロメートル)

一立方米yìlìfāngmǐ(1立方メートル)

一公升yìgōngshēng(1リットル)

一毫升yìháoshēng(1ミリリットル)

26.年月日、曜日の言い方

〔年〕二零二四年èr líng èrsì nián

〔月〕一月yíyuè、二月èryuè、、、十一月shíyíyuè、十二月shíèryuè

〔日〕一號yíhào、二號èrhào、、、二十九號èrshíjiǔhào、三十號sānshíhào、三十一號sānshíyīhào

〔曜日〕星期一xīngqíyī(月曜日)、星期二xīngqí’èr(火曜日)、、、星期六xīngqíliù(土曜日)、星期日/星期天xīngqírì/xīngqítiān(日曜日)

年号は位をつけずそのまま読みます。年月日の場合、”一”は変調しません。第一声のままです。「日」は書き言葉では”日rì”ですが、話し言葉では”號hào”です。”星期xīngqí”の代わりに”礼拜lǐbài”を用いることもあります。

年を尋ねるとき

年を尋ねるときは”幾jǐ”、”多少duōshǎo”、”哪一年nǎyīnián”を用います。

二零二幾年?Èrlíngèrjǐnián?(202何年?)

多少年?Duōshǎonián?(何年?)

哪一年?Nǎyīnián?(どの年?)

“多少年?Duōshǎonián?”と”哪一年?Nǎyīnián?”は見当がつかないときに用います。

月、日、曜日を尋ねるとき

月、日、曜日を尋ねるときは、”幾jǐ”を用います。

幾月?Jǐyuè?(何月?)

幾號?Jǐhào?(何日?)

星期幾?Xīngqíjǐ?(何曜日?)

何か月と表す場合

1か月、2か月、、、の場合、”個ge”を入れます。

一個月yígèyuè

兩個月liǎnggèyuè

何日間と表す場合

一日(間)、二日(間)、三日(間)、、、の場合、”天tiān”を用います。

一天yītiān(一日)

兩天liǎngtiān(二日間)

何週間と表す場合

一週(間)、二週(間)、三週(間)、、、の場合は、数詞と”星期xīngqí”の間に”個ge”を入れます。

一個星期yígèxīngqí(一週間)

兩個星期liǎnggèxīngqí(二週間)

注意点

“兩年liǎngnián””兩天liǎngtiān””兩個月liǎnggèyuè””兩個星期liǎnggèxīngqí”の場合、”二èr”は用いられません。

27.時刻の言い方

「~時」を”點鐘diǎnzhōng”といい、”鐘”はふつう省略されます。「~分」と「~秒」はそれぞれ、”分fēn””秒miǎo”と言います。

一點yīdiǎn(1時)兩點liǎngdiǎn(2時)

三點二十分sāndiǎn èrshífēn(3時20分)

四點三十分/四點半sìdiǎn sānshífēn/sìdiǎn bàn(4時半)

五點十五分/五點一刻wǔdiǎn shíwǔfēn/wǔdiǎn yíkè(5時15分)

六點四十五分/六點三刻liùdiǎn sìshíwǔfēn/liùdiǎn sānkè(6時45分)

十一點五十五分/差五分十二點Shíyī diǎn wǔshíwǔ fēn/chà wǔ fēn shí’èr diǎn(11時55分)

時間を表す”一”は変調しません。「2時」は”兩liǎng”を用い、”二èr”は通常、用いません。

「30分」は”半bàn”とも言います。「15分」は”刻kè”とも言います。「45分」は”一刻yíkè”(15分)の3倍なので、”三刻sānkè”とも言います。

「~分前」は”差~分chà ~ fēn”と言います。

28.その他の「時間」の表し方

ここからはさまざまな時間の指定方法をお伝えします。

日付

大前天dàqiántiān(さきおととい) 前天qiántiān(一昨日) 昨天zuótiān(昨日) 今天jīntiān(今日)

明天míngtiān(明日) 后天hòutiān(明後日) 大后天dàhòutiān(しあさって)

上(個)星期shàng (ge) xīngqí(先週)

本星期/這個星期běn xīngqí/zhège xīngqí(今週)

下(個)星期xià (gè) xīngqí(来週)

上(個)月shàng (ge) yuè(先月)

本月/這個月běnyuè/zhège yuè(今月)

下(個)月xià (gè) yuè(来月)

前年qiánnián(おととし) 去年qùnián(去年) 今年jīnnián(今年)

明年míngnián(来年) 后年hòunián(再来年)

時間

早上zǎoshang(朝) 晚上wǎnshàng(夜) 白天báitiān(昼間) 深夜shēnyè(夜中)

上午shàngwǔ(午前) 中午zhōngwǔ(正午) 下午xiàwǔ(午後) 傍晚bàngwǎn(夕方)

季節

春天chūntiān(春) 夏天xiàtiān(夏) 秋天qiūtiān(秋) 冬天dōngtiān(冬)

29.量詞

日本語で名詞の数を「~匹、~枚、~個、~本、、、」というように、また動作の回数を「~回、~度」と数えるように、中国語にもその名詞や動詞に適した助数詞が使われます。これを中国語では”量詞liàngcí”と言います。

《数詞+量詞+名詞》の語順で名詞に伴う量詞を「名量詞」、《動詞+数量詞+量詞》の語順で動詞に伴う量詞を「動量詞」と呼びます。

よく使われる名量詞

【個体量詞】

把bǎ:握りのあるもの。雨傘yǔsǎn(傘)、椅子yǐzi(椅子)

本běn:書物(1冊、2冊と数えるもの)。書shū(本)、雜誌zázhì(雑誌)、課本kèběn(教科書)

場chǎng:一定時間継続するものを数える。夢mèng(夢)、雨yǔ(雨)

封fēng:封をするもの。信xìn(手紙)

個ge:個体(1個2個、一つ二つと数えられるもの、人にも使う)。人rén(人)、梨lí(梨)、問題wèntí(質問)

家jiā:家、商店・工場、企業などを数える。銀行yínháng(銀行)、百貨商店bǎihuò shāngdiàn(デパート)

架jià:機械、楽器など組み立て式になっているもの。飛機fēijī(飛行機)、照相機zhàoxiàngjī(カメラ)

件jiàn:事柄、衣服、総称を表す名詞に対して。事shì(事柄)、衣服yīfú(服)、東西dōngxī(もの)

節jié:いくつかの区切りに分けられるもの。第一節課dì yì jié kè(第1時限目)

棵kē:木や株など。樹shù(木)、草cǎo(草)

口kǒu:人数、人口や豚などの家畜。機口人jī kǒu rén(何人)、一口豬yīkǒu zhū(豚一頭)

塊kuài:かたまり状のもの。石頭shítou(石)、肥皂féizào(石鹸)

輛liàng:車、乗り物。汽車qìchē(自動車)、自行車zìxíngchē(自転車)

篇piān:論文や文章など。論文lùnwén(論文)、文章wénzhāng(文章)

片piàn:断片になっているもの。一片麵包yīpiàn miànbāo(一切れのパン)、一片肉yīpiàn ròu(一切れの肉)

條tiáo:細長いもの。河hé(川)、褲子kùzi(ズボン)、魚yú(魚)

听tīng:缶入りのもの。可樂kělè(〔缶入りの〕コーラ)、啤酒píjiǔ(〔缶入りの〕ビール)

位wèi:人を尊敬していうとき。一位客人yíwèi kèrén(一人のお客さん)、三位老師sānwèi lǎoshī(三人の先生)

張zhāng:表面が平らな物、一枚二枚と数えられるもの。紙zhǐ(紙)、票piào(切符)、床chuáng(ベッド)、照片zhàopiàn(写真)、桌子zhuōzi(テーブル、机)

只zhǐ:動物(小動物)や船など、二つで一組になっているものの片方。狗gǒu(犬)、船chuán(船)、一只眼睛yìzhī yǎnjīng(片方の目)

枝zhī:細い棒状の物。鉛筆qiānbǐ(鉛筆)、煙yān(たばこ)、槍qiāng(銃)

種zhǒng:①生き物・事物の分類・種類を表すもの②抽象的な事物、同類の事物を区別するニュアンス。動物dòngwù(動物)、蔬菜shūcài(野菜)、情況qíngkuàng(状態、状況)、看法kànfǎ(見解、見方)

座zuò:どっしりとしたもの。山shān(山)、大樓dàlóu(ビル)

【集合量詞】

班bān:集合体を分割したグループや仲間を数える。一班學生yìbān xuéshēng(一クラスの学生)、這班年青人zhèbān niánqīngrén(このグループの若者たち)

打dǎ:ダース。一打鉛筆yìdá qiānbǐ(1ダースの鉛筆)

對duì:二つで一組になっているもの。夫婦fūfù(夫婦)、酒杯jiǔbēi(盃)

副fù:セットや組になっているもの。眼鏡yǎnjìng(メガネ)、耳環ěrhuán(イヤリング)、撲克牌pūkèpái(トランプ)

伙huǒ/幫bāng:グループを数える。兩伙liǎnghuǒ(二組)、一幫yìbāng(一組)

雙shuāng:対になっているものを数える。一雙鞋yìshuāng xié(一足の靴)、一雙眼睛yìshuāng yǎnjīng(目)、兩雙襪子liǎngshuāng wàzi(二足の靴下)

套tào:セット、組み、一式になっているもの。西裝xīzhuāng(スーツ)、沙發shāfā(ソファ)

よく使われる動量詞

【基本的な動量詞】

遍biàn:動作の初めから終わりまでの全過程を指すとき。念一遍niàn yíbiàn(一通り読む)、說一遍shuō yíbiàn(一通り話す)

場cháng:比較的長い経過を一区切りとするとき。哭一場kū yìcháng(ひとしきり泣く)、鬧一場nào yìcháng(ひとしきり騒ぐ)

次cì:「~回、~度」。讀一次dú yìcì(一回読む)

頓dùn:「食べる」「しかる」「殴る」などの限られた動詞に。吃一頓chī yí dùn(一回食べる)、罵一頓mà yí dùn(一回叱る)

回huí:「~回、~度」去了一回qùle yì huí(一回行った)

趟tàng:往復する動作を数えるとき。走了一趟zǒule yítàng(一度行ってきた)

陣zhèn:短時間の回数。下了一陣雨xiàle yí zhènyǔ(しばらく雨が降った)

下xià:短時間の動作や軽い動作を数える。想一下xiǎng yíxià(ちょっと考える)、請等一下qǐng děng yíxià(ちょっとお待ちください)

番fān:じっくりとやる動作を数える。研究一番yánjiū yìfān(じっくり研究する)

【名詞から臨時に借用された動量詞】

口kǒu:喝一口hè yìkǒu(一口飲む)

拳quán:打一拳dǎ yì quán(げんこつで一発殴る)

腳jiǎo:踢一腳tī yì jiǎo(足でひと蹴りする)

眼yǎn:看一眼kàn yìyǎn(一目見る)

槍qiāng:放一槍fàng yì qiāng(一発撃つ)

今日はここまでです。お疲れ様でした!

参考文献

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